自治会や町内会がなくなる事例は日本各地で意外と見かけます。
なぜかというと、会長を務める人が見つからなかったり、イベントに人が集まらなかったり、そもそもメンバーが急激に減ってしまうことがあるからです。
それで、もし自治会や町内会がなくなったら、具体的にどんな影響が出るのでしょうか?
この記事では、自治会解散がもたらす様々なメリットデメリットと、自治会活動の縮小という代替案について考察します。
解散後の自治会、メリットって何?
自治会を解散するといくつかのメリットが考えられます。
もう組費を払わなくてOK!
自治会がなくなれば、その活動もストップします。
つまり、これまでに自治会のために払っていた月々の会費も必要なくなります。
たとえば、月1000円の自治会費がかかる場合、年間では12000円の支出が浮きます。これはかなり助かりますね。
イベントや清掃の集まりがなくなる
自治会のイベントや清掃の集まりって、意外と負担になるんですよね。
特に若い人たちにとっては、これがちょっとしたストレスになっていることも。
昔のように「みんなで協力しよう」という雰囲気も少なくなってきている今、自治会を解散する話が出ると、若い人たちはかなりホッとしています。
面倒な役職からの解放
自治会の役職はだいたい1年ごとの交代が基本ですが、拒否できる理由がない限りは逃れられないことも多いのではないでしょうか?
さらに、なり手が見つからないため、同じ人が何年も続けることが多いです。
これがなくなるというのは、大きなストレス解消になります。
自治会解散後、気をつけるべきデメリット
自治会を解散すると、それが地域にどのような影響を及ぼすかを深く掘り下げてみましょう。
実は、色々と不便になるかもしれません。
街灯の管理・費用が個々に
防犯灯の管理が各家庭の負担になる可能性があります。
自治会がなくなると自治会費もなくなり、街灯の費用が支払えなくなるからです。
この街灯がないと、夜道は真っ暗になってしまいますので、防犯上、困る家庭も多いのではないでしょうか。
この費用を地域住民で分担しようとすると、一人でも反対する住民がいれば難しくなりそうです。
それに、集金する人や支払いの手続きをする人など、結局取りまとめる人が必要になります。
情報共有手段の喪失
自治会をなくすと、回覧板もなくなります。
地域の掲示板もなくなるでしょう。
市からの情報や災害情報、イベント情報などが伝わりにくくなります。
今はインターネットで情報を得る時代ですが、インターネットを使えないお年寄りなどは情報を得る手段を失ってしまいます。
清掃や除草作業がなくなり、環境の悪化が心配
今まで自治会が定期的に行っていた除草作業や公共施設の掃除、地域のゴミ拾いなどがなくなると、特に夏場に草が生い茂り、ゴミが散乱するかもしれません。
これがなくなると、住環境が悪化し、団地が草やゴミだらけになる可能性があります。
地域イベントの消失と住民同士のつながりの希薄化
自治会や町内会が主催していた夏の盆踊りや冬のどんと焼きなどのイベントがなくなることで、近所との交流の場が失われます。
地域の人々と顔を合わせる機会がなくなることで、通りすがりの人を誰だか分からなくなり、挨拶も減ってしまうかもしれません。
これにより、地域のつながりが失われ、防犯面でもマイナスの影響が出る可能性があります。
防犯・防災の協力体制の崩壊
自治会が解散すると、地域での防犯や防災の取り組みに協力する体制も崩れがちになります。
特に災害時には近所同士の助け合いが重要ですが、自治会がなくなると、これが期待できなくなることは大きな問題です。
ゴミ出しマナーの低下が心配
ゴミ集積所の管理が個々の住民に委ねられるようになります。
ゴミ出しマナーが悪い場合に自治会や町内会に相談して解決することができましたが、それもできなくなります。
多くの地域ではゴミ当番制を取り入れ、清潔を保っていますが、これが各自の責任になり、問題は直接当事者間で解決することになります。
これは、特に忙しい独身や共働き世帯にとっては負担軽減の面もありますが、自分が問題を抱えた時に助けを求める相手がいないというデメリットになります。
トラブル対応の遅延が起こり得る
今まで自治会長がトラブルや困りごとの対応を迅速に行っていましたが、自治会がなくなると自治会長もおらず、問題が発生した時の対応が個別かつ遅れがちになる可能性があります。
自治会が活動を続けている地域はそのようなトラブル対応がスムーズに行われることが多いですが、解散後は住民自身が直面する困難が増えると考えられます。
自治会や町内会の解散は、それぞれの地域によって異なる問題を引き起こす可能性があり、すべてを解散に向かわせることは、多くの困難を伴うことになるでしょう。
自治会の新構想!完全解散ではなく、規模の縮小を
自治会や町内会の負担が重たく感じるとき、解散するのではなく、活動の規模を縮小してみませんか?
活動を見直し、本当に必要なものだけに絞ることが自治会を続けるカギです。
多くの人が苦手と感じるのは役員の仕事が回ってくること。
集金、会議、ゴミ当番、お祭りの準備など、いきなり全てをやめるのは難しいかもしれませんが、少しずつ縮小していくことは可能です。
「これくらいならやれそうかな」と思える程度に負担を減らすのが狙いです。
例えば、回覧板は共働きや忙しい家庭には面倒かもしれませんね。最近ではお年寄りもスマホを使う時代ですから、LINEやメールで情報を共有するのも一つの手です。
ゴミ当番に関しても、ルールをしっかり決めて、必要な労力を減らす工夫をしましょう。ルールを守ればゴミ問題もスムーズに解決し、皆の負担も軽くなります。
長年自治会で活動してきた方々にとっては、縮小も少し寂しいかもしれませんが、時代は変わっていきます。
変化を受け入れて、自治会も新しい形で存続していくことが大切です。
役員の負担を減らして、もっと気軽に参加できる自治会を目指しましょう。
まとめ:自治会がなくなったらどう変わる?解散か縮小か
自治会や町内会と聞くと、ちょっと面倒な印象がありますよね。
実際、「もう自治会なくなればいいのに」思ったこともあるかもしれません。
たしかに、すべてを止めてしまえば楽になると感じる瞬間もあります。
でも、自治会がなくなると、会費の節約や行事の負担軽減といったメリットがある一方、街灯の管理やゴミ出しマナーの低下、情報共有の手段喪失など、多くのデメリットも存在します。
特に、地域の防犯や防災への対応力低下は重大な問題です。
現代の生活に合わせて、自治会の活動を縮小し、必要最小限に抑えることで負担を減らすのが賢い選択かもしれません。
変化する社会に対応するためには、時には形を変え、新たな方法で地域社会を支えていく柔軟性が求められます。自治会の未来は、私たち一人ひとりの手で形作られていくのです。