抹茶は、日本国内だけにとどまらず、世界中で愛されています。
抹茶風味のスイーツやデザートに出合うと、ついつい手に取ってしまう人も多いでしょう。
自宅で抹茶のスイーツを作るときには、抹茶パウダーが欠かせません。
しかし、抹茶と抹茶パウダーの間には、どのような違いがあるのでしょうか?
抹茶パウダーがない場合、抹茶を代用しても良いのでしょうか?
この記事では、次の2点について説明します。
- 抹茶と抹茶パウダーの違い
- 抹茶や抹茶パウダーが手に入らない時の代替品
これらの情報をもとに、抹茶を使った料理やスイーツ作りについてもっと理解を深めましょう。
抹茶と抹茶パウダーは何が違う?
抹茶も抹茶パウダーも粉末状の緑茶として知られていますが、それぞれが異なる製造方法によって生まれます。
抹茶は特別な栽培法で育てられた茶葉から製造され、抹茶パウダーはまた異なる工程で作られます。
それでは、この二つの製造プロセスを詳しく見てみましょう。
抹茶の製造プロセス
- 日陰で成長させた茶葉を収穫する。
- 茶葉を加熱して酸化を防ぎます。
- 茶葉を揉むことなく乾燥させます。
- 石臼で粉末状に挽きます。
抹茶の製造において重要なのは、収穫の3~4週間前から日陰で育てる「遮光」の工程です。
これにより、茶葉はアミノ酸「テアニン」を保持することができ、苦味を抑えられます。テアニンは甘味やうま味の成分です。
日光にさらされると、テアニンは苦味のある「茶カテキン」に変わってしまいます。
抹茶はこの方法で育てられた茶葉を石臼で細かく挽くことで、滑らかな風味が生まれます。
抹茶パウダーの製造プロセス
- 日光を浴びて成長した茶葉を収穫します。
- 酸化を防ぐために茶葉を加熱します。
- 茶葉を揉んでから乾燥させます。
- 機械を使用して粉末状にします。
抹茶パウダーに使われる茶葉は日光に晒されて育つため、一般に煎茶と呼ばれる種類が多いです。
煎茶は抹茶に比べて苦味の成分であるカテキンが豊富です。
さらに、抹茶パウダーは機械によって効率的に粉末化されるため、製造コストと時間が抑えられ、より手頃な価格で提供されることが多いです。
抹茶と抹茶パウダーを使ったお菓子作り
お菓子作りにおいては、抹茶パウダーのかわりに本格的な抹茶を使うこともできます。
ただし、抹茶は抹茶パウダーに比べて価格が高く、その使用は贅沢に感じられることがあります。
抹茶パウダーを使った場合、焼成後の色味がより美しくなるというメリットもあります。
抹茶パウダーが持つカテキンにより、お菓子はより深みのある風味とお茶の味わいが強調され、甘みが際立ちます。
極上の風味を求める場合は抹茶がおすすめですが、日々のお菓子作りには抹茶パウダーを使用しても充分美味しい結果を得られます。
抹茶や抹茶パウダーがないときの代替え案
抹茶や抹茶パウダーを手に入れることができない時には、以下の2つの代替品が役立ちます。
- 粉末の緑茶
- 抹茶味のラテ
これらについて、さらに詳しく説明します。
粉末の緑茶
お菓子作りにおいて、粉末の緑茶は抹茶の代わりとして使えます。
この選択肢を使うことで、抹茶ほどではないものの、緑茶特有の風味が強調され、お菓子に緑色を加えることができます。
抹茶特有の濃厚な色は出ませんが、緑色が欲しい場合には適切な選択です。
抹茶味のラテ粉末
市販されている抹茶ラテの粉末も代わりに使うことが可能です。
これらの商品には通常、乳成分が含まれているため、抹茶ミルクのような風味がお菓子に加わります。この優しい風味は苦みがなく特に子供たちにも好まれます。
ただし、多くの抹茶ラテには砂糖も含まれているため、レシピでの砂糖の量を調整する必要があります。
青汁の利用
青汁は、抹茶や抹茶パウダーとは異なる原料で作られていますが、お菓子に緑色を加えるための代替品として使用することができます。
主にケールや大麦若葉などの野菜が原料となっており、お茶の葉から作られる抹茶や抹茶パウダーとは異なりますが、お菓子に緑色や軽いお茶の風味を加えたい場合に適しています。
さらに、青汁を使うことで、お菓子を通じて野菜の要素を取り入れることができます。
抹茶と抹茶パウダーの違いとお菓子作りでの代替品のまとめ
この記事では、世界中で愛される抹茶と抹茶パウダーの違い、及び代用品について説明しました。
抹茶と抹茶パウダーはどちらも緑茶の粉末ですが、生産プロセスの違いによって区別されます。
抹茶は特別な栽培法と石臼での挽き方により、独特の滑らかな風味が生まれますが、高価です。
一方、抹茶パウダーは日光を浴びて育った茶葉を機械で粉末化し、比較的手頃な価格で提供されますが、抹茶ほどの風味はありません。
抹茶や抹茶パウダーが手に入らない時の代替品として、粉末の緑茶、抹茶ラテ、または青汁が挙げられます。
これらの代替品は、抹茶特有の風味や色をお菓子作りに取り入れる際に役立ちます。